フランス アンティーク 19世紀 チェスナット マリッジ バフェ
商品番号 | No.1640 |
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サイズ | W1460 D560 H2420 |
配送種別 | 家財(ヤマト運輸) |
送料ランク | G |
素材 | チェスナット |
年代 | 19世紀 |
国 | フランス |
在庫店舗 | 横浜店 |
商品説明
19世紀にフランスで製作されたロマンチシズム(ロマン主義)デザインのバフェット。
柱や扉の意匠に盛り込まれている風景は写実的で絵画のよう。牧歌的で風情ある様は、さながらブルターニュ・ロマンチシズムとでも呼ぶべきものです。
ロマン主義が標榜する文明社会の発展に伴う退廃への忌避と、信仰と伝統によって形作られる自然主義社会への憧れが、素朴で敬虔なブルターニュの人々(ブルトン人)の生活様式を通して描き出されています。
ブルターニュ地方は17世紀にフランス王国へ併合されるまでは独立した王国で、その併合の後もケルト系民族=ブルトン人の独自性(文化や言語)が残り続けており、このお品が作られた19世紀当時の西ヨーロッパでも工業と産業の発展と共に徐々に失われつつあった、農業主体の自給自足経済で成り立つ前時代的な地域でした。
豊かな自然の中で四季のサイクルと共にあるブルターニュの社会は、19世紀ヨーロッパのロマン主義者からは理想の体現として捉えられた一方、ナポレオン三世の失脚により三度始まったフランスの共和制政府(第三期共和制:1870-1940)の掲げる理想と相入れる事はできませんでした。
後に”フランス化”とも揶揄される第三共和制の近代化政策によって抑圧されたブルターニュの人々のアイデンティティーが培われ、1920年代に芸術運動セッツ・ボヤール(Seiz Breur=ブルトン語で「七人の兄弟」の意)として花開きます。
第三共和政に抗い続け、第二次大戦の終結と共に消滅した20世紀前期フランスのブルトン・ナショナリズムの根底と理想を垣間見ることのできる、興味深い物品といえるのではないでしょうか。
こちらの商品は、修復前の状態です。
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