ジェントルマンズ・ワードローブ
ちょっと面白い家具を紹介します。
こちら、一見普通の大きなワードローブ(洋服箪笥)という感じですが、開けてみると…
このようなシステム収納となってるんです!
その名も「ジェントルマンズ・ワードローブ」。
左はハンガーポールのあるハンガー用の空間。では、右の引き出しに御注目ください…
写真で見えますでしょうか。
「SHIRTS」(シャツ)「DRESS SHIRTS」(ワイシャツ)「SOCKS」(靴下)「TIE&BOWS」(ネクタイ)「VESTS」(ベスト)「PANTS」(ズボン)と、引き出しひとつひとつにジェントルマンの必須アイテムがそれぞれ収納できるようにネームプレートまでついているんです!
収納好きにはたまらない配慮ですね。
こういう几帳面さがまさに英国紳士という感じです(収納していたのはおそらく女中さんですが)。
中でも個人的にすごく気に入ったのが「PYJAMAS」(パジャマ)という引き出し。
パジャマもぴしっとアイロンをかけて、きちんと畳んで収納していたのでしょうか…
さらにさらに見逃せない、↓写真の上2段。引き出しのタイトルは「SPARE」スペア、直訳すると「予備」です。
予備用の引き出し…もうこの几帳面さに脱帽です。
現在「紳士」の殿方や、これから「紳士」デビューする殿方に、是非使って頂きたい家具です。
「家具」と言うのは元々木の箱(コファー)から始まり、それがテーブルとなり、椅子となり、収納家具となっていくのですが、その進化の中でその国の文化や生活習慣が色濃く反映されているのがとても興味深く、ひとつの家具から生まれる物語を読み解くのはとても楽しいものです。
現在の日本の住宅はウォークインクローゼットのような作り付けの収納が主流となり、部屋に置かれる家具の種類は少なくなってきているように感じます。
特にこういった箱モノは、徐々に姿を消しつつありますね。時代とはいえ、なんとなく寂しいものです。
今後も家具の歴史を少しずつご紹介できればと考えています。
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