Facebook instagram
KIYA-CO.JP

BLOG

ブログ

From Factory | キヤアンティークス
From Factory

From Factory

人気のディスプレイキャビネットが入荷しましたが、扉のガラスが割れてしまっています。

いつもの通り作業途中からの写真ですが、、、

アンティークに限らずガラスが使われている家具は、割れた時には必ず交換出来るように組み込まれています。
このキャビネットは家具の内側からガラスパテで固定されています。
当時のガラスの納め方としては主流だった技法の1つで、手間は掛かりますがパテを削り取ってしまえばガラスを枠から外すことができます。
古くなったガラスパテはガチガチに固まっているのですが、熱を加える事により刃物で浚えるくらいに柔らかくなります。
冷えるとすぐに硬くなってしまうので温めては削りの繰り返しです。

ガラスの角がこのような割れ方をする場合、だいたい原因は知れていて、

ありました。釘です。分かりにくいですが、頭が少しだけ出てるのが見えます。クラックの反対側近辺を掘り起こすと、

やっぱりありました。

この釘は、パテが硬化するまでの間にガラスを家具に押さえつける為に打たれた、仮押さえの釘です。
ガラスパテは盛り方にもよりますが、硬化するまでに数ヶ月掛かる場合もあるので、硬化前にガラスが倒れないようにするには必要な工程ではありますが、ガラスにテンションを掛けた状態で打ち込んでしまうと、木材の反りや、少々の衝撃に対応しきれずに割れてしまうようです。まれに釘の根本からガラスが割れている個体が有りますが、この場合は釘の打ち損じですので論外です。
普通に施工されていれば木の反り程度で、ガラスが割れることはまずありせん。

1枚のガラス面からこれだけの釘が出て来ました。
外側から釘の位置は測れないので、この作業では刃物をずいぶんと痛めることになります。
それにしてもちょっと多すぎ。
実はこの家具は他にも数ヵ所ガラスが割れていましたが、同じような症状でした。

ガラスパテをキレイに浚ったら、工房で在庫しているヴィンテージのガラスを切り出して嵌め替えます。
キヤアンティークスでは基本的にガラスパテは殆ど使わずに、水性の充填剤を代用してガラスを押さえています。質感も悪くなく、硬化にも時間が掛からないので釘を使うこともありません。色の選択肢も多いので実はいろんな仕事で重宝しています。

こちらのディスプレイキャビネットは、ただ今横浜店で展示販売中です。

No.14684 イギリス製 1930年代 ウォルナット ディスプレイキャビネット
w1123 D345 H1284
¥160.000円(税別)

ガラスが割れてしまった家具を持て余している方も、キヤアンティークスへご相談ください。

Shere
Tweet

Back to Page
アンティークについて・購入ガイド
KIYA ANTIQUES 会員様は1年中5%OFF PINE TABLE
Now Loading...