サイドボードを洗面台に加工しました。
定期的にオーダーのあるアンティーク家具を利用した洗面台の製作です。
今回のベースになる家具はこちら。
1900年頃に製作されたクィーンアンスタイルのやや幅の大きめのサイドボードです。
こちらにお客様持ち込みの置き型のシンクを2台並べて設置します。
前回同様、通常の置き家具と違い、住宅に連結されてしまうため、かなりしっかりとした修理をしてからの改造ということになります。
実はこちらの家具、サイトボードをショップカウンターに改造された物で、扉は内側から固定、引き出しは解体し口板だけ残して内側から固定、背板、棚板、底板は撤去された状態。
通常の修理に加え、製作からの改造となります。
設置スペースがギリギリなため、天板や装飾モールは家具本体の側面とフラットにカット。
アンティークの特性上、完璧にはなりませんが、各面の直角平行水平にもいつも以上に気を使います。
口板だけになってしまった引き出しは、家具の内部を通る配管と干渉するため、元には戻さず、前開きの扉に加工してスペースを有効利用。
上段と下段の仕切りには棚板を増設。
通常棚板は高さの変更や脱着する事を考えてフリーにしておくものですが、今回は固定して口板のスライド丁番の吊元として機能させます。
施工会社さんのオーダーで、配管の絡む底板には脱着可能な点検口を2ヵ所製作しました。
指定の高さに合わせるため、猫脚を根本でカットして挽物の玉脚と交換。
こちらも工房にストックされていたアンティークの部材を調整して取り付け。
脚のカットに伴い扱いにくくなった扉の取っ手は扉の上部に移設。
また扉と引き出しの真鍮製の取っ手は蛇口に合わせて程々に磨いてあります。
お客様には大変喜んで頂けた様です。
ありがとうございました。
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