バーカウンターキッチン・ M様邸
キヤアンティークス藤沢店に通って頂いた御客様には記憶に残っている方も少なくないと思いますが、店頭でレジ台や梱包作業に使っていたアンティークのバーカウンターを、一般住宅のキッチンとして使って頂ける事になりました。
機能や寸法を一新してから、引っ越し先へのお届けです。
バーカウンターはバーテンダーがカウンターバックのグラスや酒類を、カウンターに座った御客様に提供するための店舗什器です。
通常の修復に加え、設置場所に合わせたサイズの調整、水回りを仕込んで、カウンターキッチンに加工するという、改造は得意な範疇の仕事の1つですが、数年に1回の稀有な作業です。
カウンター部分に仕込む水回りの設備は、フルオーダーも検討しましたが、仕様や使い勝手をお客様と協議した結果、業務用の既製品を使うことにしました。
事前に引っ越し前のお客様宅を訪問し、現在使われているキッチンを調査、聞き取りをして、できるだけ条件に合った商品を選定しました。
併せて家具の内壁、カウンター天板の裏面まで防水素材で仕上げます。
カウンターの天板は、前方にスライドし、1段下にステンレスキッチンを仕込むため、大きくコの字型にくりぬきます。
既製品とアンティークの誤差はどうしても出てしまいますが、あれこれ調整して組み込みました。
作業スペースを拡張するため、前後のボックスを繋ぐ天井面、冠部分のパーツはほぼ作り替え。
その他、ボックス内の収納スペースや、電源タップの増設、照明器具の取り付け等々、フルカスタムで承りました。
設置場所のスペースがタイトで装飾を1部削り落とすという荒業のうえ、遠方につき現場調査無しという恐ろしい作業でしたが、設置場所の配管位置、電源、エレベーターのサイズ等々、施主様や現地の業者さん達と何度もやり取りし、無事お届け、設置することが出来ました。
後日、お住まいのすべての工事、引っ越しが完了したとの事で、お客様から写真を送っていただきました。
当店でお買い求め頂きましたドアや、以前から使って頂いていた家具も併せて上手く納まっています。
一見住宅には見えない仕上がりになっております。
キッチンの使い勝手も申し分無いとのこと。
Mさま、誠にありがとうございました!
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