NEW COORDINATE
イギリスでヴィクトリア朝期に製作された二人用の喫茶セット。
「キャビネット・セット」とも呼ばれる紅茶用の食器で、一切合切をトレーに乗せた状態で収納し、使用の際もそのまま卓上に供して紅茶を楽しむことが出来ます。
セット内容は以下の通り
トレイ×1
ティーポット×1
ミルクジャグ×1
シュガーボウル×1
カップ&ソーサー×2
こちらのセットを製作したのは19世紀イギリスの陶器産地、スタッフォード州のストーク・オン・トレント市ロングトンで操業していたウィリアム・A・アドリー社。
創業者のアドリー氏はビジネスマンであると同時に優れたデザイナーで、同社の生産していた陶磁器はいずれも彼の手によってデザインされた品々です。
”カッコー”(郭公)と名付けられたこちらのパターン、シックな赤紫色をベースにしたシノワズリ(東洋趣味)の意匠で飾られています。
当時ならではといえる、中国茶器の特徴を継いだ小振りな造作も特徴。
紅茶が稀少な嗜好品だった時代、所謂「ハイ・ティー」と呼ばれた喫茶文化華やかなりし頃の風情を感じさせてくれる品物です。
ちなみに、写真右端に見切れているのはサービングプラターという特殊なプレート。
いずれもイギリスの銘窯から1980年代から2000年初頭にかけて作られていた品物です。
イギリスのアインズレー社の「コテージガーデン」パターン
同じくイギリス、ロイヤル・ウースター社「ハワード」パターンのルビーカラー
御覧の通り、完全な平面です。
縁辺に返しもありませんので、必然汁気の多いもの乗せるのはNG。
主に甘味やチーズ、アペタイザーなどを食卓に供するための食器で所謂「大皿」なのですが、この上で盛り付けを完成させたりケーキやプディングなどデコレーションを仕上げる事も出来るため、磁器製のカッティングボード(まな板)兼大皿といった方が実状に則しているかもしれません。
上にコンポートやケーキスタンドを乗せることで、さらに立体的なセットを作る事も出来ますね。
画像の商品はオンラインショップで販売しています。
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