アーチのステンドグラス窓
お客様のご自宅、半円形の窓にステンドグラスを嵌め込む、というオーダーを頂きました。
事前にご購入頂いたステンドグラスは普通の4角形。
こちらを雰囲気を崩さない様に半円形にリデザインし、木枠に納め、窓枠の内側に嵌め込んで取り付け。というプランです。
脚立と型板を持って、まずは現場の細かい調査から。
窓はフィックスなので、取り付け方法もシンプルに済ませます。
ガラスの向こうの格子は外しようもないので無視することに。
相手は建築物ですので、コンパスで描いた様なきっちりとした半円ではありません。
現場で型板を少しづつ削ってピッタリの(実際は1ミリほど小さい)大きさで作り、これを元に新規で木枠を製作します。
今回は半円形の枠ということで、いつもとは勝手が違います。半円が収まる様に複数のパーツを継いで造るため、やや複雑です。
型があるとはいえ、厚みのある木材を型通りに削るのは、なかなかシビアな作業でしたが、なんとか完成。
この枠に入る様に、ステンドグラスを製作していきます。
一見シンプルに見えるこのステンドグラスの特徴でもある、緑色の半球状の小さなウランガラス。
ウランガラスは、特に古いステンドグラスにしか使われない特殊な素材なので、こちらを使って拡張部分をデザインします。
今回使う材料は、こんなこともあろうかと温存しておいた緑色のマーブル(ガラス玉)。
もちろんアンティークのウランガラス。
ベースになる透明なガラスもアンティーク。
一部小さい面積のピースはお客様の拘りで型ガラスを仕様。在庫のアンティークガラスの材料から選んで頂きました。
塗装はご自宅に合わせてホワイトを調色したもの。
取り付けは、現場で少々鉋を当てたものの、比較的すんなりと収まりました。細ネジで固定し目地材で仕上げ。
既にステンドグラスを多数飾らせて頂いているお得意様です。
伺う度に難易度が上がっている様な気もしますが、こちらからのご提案も快諾して下さり、毎回良い勉強をさせて頂いております。
またのご利用をお待ちしております。
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