アーツ・アンド・クラフツ Arts & Crafts@キヤアンティークス藤沢店
写真はアーツ&クラフツの精神が色濃く反映された、寄木細工の美しいカップボード。
産業革命直後のイギリスでは、購買力のある庶民=所謂、中産階級の人々(プチプル)が登場し、それまでにないほど多様かつ大量の生活用品を求める新たな需要が生まれ、これによって当時のイギリスは(家具のみならず)ありとあらゆる大量生産品で溢れていました。
そんな19世紀末から20世紀にかけてのイギリスで、大量生産品の粗悪さや芸術性と個性無き画一性に対抗するが如く、職人の技と芸術性を重視した思想として「アーツ・アンド・クラフツ」は生まれました。
アーツ&クラフツの家具デザインは一概に定義することが難しいのですが、総じて職人によって造られた丁寧な手仕事の温もりがあり、華美な装飾を排した素朴で美しい直線的なデザインが特徴です。
「アーツ・アンド・クラフツ」を提唱したイギリスの思想家ウィリアム・モリス。
自身も詩作をし、テキスタイル・タイポグラフィ・インテリアのデザインおよび本の装丁・編集を手掛けるデザイナーでした。
アーツ・アンド・クラフツ家具は流行り廃りと切り離されたような風情があり、時代を超えて様々なインテリアにとけ込んでしまう不思議な魅力も持っています。
アーツ・アンド・クラフツの家具。他にも在庫しています↓
高級木マホガニーを使用して作られた優美なアーム・チェア。背もたれの四角いピースにはインレイ(象嵌)が施されています。伝統的なターンド・チェア(16世紀エリザベツィアン~ジャコビアン)のデザインを踏襲しています。
装飾や彫刻は控えめですが、材の色味と木目を生かしたピッチパインの美しいカップボード。シンプルなマルケットリーがアクセント。
正方形の均整とカーヴィング彫刻の組み合わせが素晴らしいオーク材のプランタースタンド。四面それぞれに異なった種類の植物が彫刻されている点にもアーツ・アンド・クラフツの精神が現れています。
ピッチパインのドレッシングチェスト。シンプルな穴抜き装飾と共に、木目が良く生かされています。
脚の長いスモールチェスト。オーク(樫)製です。側面にせり出した棚板、大きく設計された足元の空間が、自ずと使い方をイメージさせてくれます。
オーク材のスモールキャビネット。せり出した天板が特徴的。
写真はいずれもキヤアンティークス藤沢ウェアハウスにて展示販売中です。
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